Knowledge /最新技術を用いたスキンケアブランド|Dropletteのマーケティング戦略

2024/02/28
D2C マーケティング 美容
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Dropletteについて

Dropletteは Madhavi Gavini 氏と Rathi Srinivas 氏によって創立されたアメリカの企業です。科学を通じて皮膚を健康にすることを目的とし、スキンケアのためのスマートデバイスや、有効成分をカプセル化した商品の販売などを行っています。

本記事では、

  • Dropletteのスマートスキンケアデバイスとは何か
  • Dropletteのマーケティング戦略

を紹介します。

Dropletteのスマートスキンケアデバイスとは

画像出所:Droplette公式

Dropletteが提供するスマートスキンデバイスは、針を使用せずに、肌にとって有効な成分を皮膚の奥深くまで浸透させられる機械です。

有効成分には、乾燥肌やシミ、ニキビなど、様々な肌悩みに合わせた商品がカプセル化されて販売されています。

自身の肌悩みに合わせて最適な成分を選ぶことができ、高速で肌の奥深くまで成分を届けることができるため、短期間で肌の改善が期待でき、効率よく肌悩みを解消できます。

スマートスキンデバイスには「マイクロインフュージョン技術」という、美容液をマイクロミストに変え、肌への成分送達を最大限に高める技術が使用されています。

この技術によって、通常のスキンケア商品を直接肌表面に塗る場合と比べ、約20倍深く浸透させることができ、約90%効果が向上するとされています。

Dropletteが提供するスマートスキンケアデバイスは2024年2月現在「Droplette 2」として販売されています。

Dropletteが開発されたきっかけ

創業者の Madhavi Gavini 氏は治療薬デザイナー(Therapeutics designer)、 Rathi Srinivas 氏は医療診断開発者(Medical diagnotics developer)です。

2人は表皮水疱症(EB)という遺伝性皮膚疾患のカンファレンスで知り合い、その傷みを伴わず皮膚の奥深くまで薬剤を届けられないか、という課題のもと研究を開始しました。

いくつかの実験を経て、痛みを伴わず皮膚の下に有効成分を届けられる技術を開発し、初めての助成金はNASAから提供されました。

その後、上記技術はスキンケア分野全般に応用可能であると考え、現在ではスキンケア製品の販売に力を入れています。

Dropletteの使用シーン

画像出典:Droplette公式

Dropletteのスマートスキンケアデバイスは、毎日の美容ルーチンや、特別な日の前日など、様々なシーンで使用できます。

■毎日のスキンケアルーチン

Dropletteのスマートスキンケアデバイスは、朝晩のスキンケアルーチンに簡単に組み込めます。洗顔後、化粧水で肌を整えたあとにDropletteを使用し、保湿やエイジングケアのカプセルを選択して肌に深く浸透。これにより、化粧水やクリームだけでは得られない深い保湿と肌への栄養補給が可能になります。

■特別なケアが必要な時

日焼け後の肌の鎮静や、乾燥がひどい季節の特別ケアとしてもDropletteは最適です。

特に肌のダメージが気になる時には、トラネキサム酸やグロースファクターなどのカプセルを選び、集中的なケアを行うことができます。

■特別な日の前夜

結婚式や大切なイベントの前夜には、肌を最高の状態に整えたいものです。

そこでDropletteを使用することで、肌を明るくし、ハリと弾力を与えることができます。

角質を除去するグリコール酸や、肌に栄養を与えるコラーゲンなどを注入しておけば、翌日のメイクのりが格段に良くなるでしょう。

■旅行中

旅行中の肌トラブルはよくあることです。

異なる環境や気候の変化は肌にストレスを与えますが、Dropletteは携帯に便利なサイズであり、どこへでも持ち運びが可能です。

コラーゲンやヒアルロン酸などで肌を癒すことで、旅先での乾燥や疲れをケアでき、肌状態を良好に保てます。

Dropletteのマーケティング戦略

ここでは、Dropletteのマーケティング戦略を紹介します。

1.Web広告の活用

2020年11月に収益向上と新規顧客を獲得するため、MetaとGoogleでWeb広告の運用を開始しました。

取り組んだ施策は以下の通りです。

プラットフォーム施策名広告の特徴
Metaオーディエンステスト異なるターゲット層に対する広告の効果をテスト
広告クリエイティブの開発効果的な広告メッセージとビジュアルを開発
プロモーションテスト潜在顧客を引きつけるプロモーションテスト
ホワイトレーベル広告ブランド名を明かさずに商品を宣伝
Googleショッピング広告商品画像や商品名、価格、ブランド情報を表示できる広告
ディスプレイ広告Webサイトやアプリに表示されるビジュアル広告
ディスカバリー広告Youtubeコンテンツの横にブランド名や商品、サービスを表示できる広告

また、Google広告では自社のブランドに関連するすべてのキーワードに対して広告を表示させました。

さらに、直接ブランド名を含まないが商品に関連するキーワードを使った広告戦略「非ブランドキーワード戦略」も展開。この戦略により、ブランドをまだ知らない潜在顧客にアプローチすることができました。

これらの戦略を実施した結果、第1四半期から第2四半期にかけて、コンバージョン率が115%増加し、CAC(顧客獲得単価)を13%低下させることに成功しました。

2.顧客関係管理(CRM)

メールマーケティングシステム「Klaviyo」を使用しCRM(顧客関係管理)プログラムを立ち上げ、メール配信の自動化を行います。

具体的なセグメント分けは以下の通りです。

  • 新規ユーザー
  • Webサイト上で商品情報を見ているユーザー
  • 購入せずにサイトを離れたユーザー
  • 購入後のユーザー
  • 過去に購入したが最近活動が見られないユーザー
  • サブスクリプション登録ユーザー
  • 非アクティブユーザー

顧客を特定のセグメントに分け、よりパーソナライズされたキャンペーンメールの配信を実施。また、配信頻度も増やし、メールリストの拡大を図りました。

画像出典:BLEND Lookbook Droplette

その結果、9か月間でメールリストは1,700%増加し、月間のメール収入も1,500%増加しました。

3.サイト改善によるユーザーエクスペリエンスの向上

CRO(コンバージョン率最適化)戦略では、Webサイトのコンバージョン率を高めるためにユーザーエクスペリエンスを改善しました。

実施した項目は以下の通りです。

  • 購入プロセスの改善
  • 商品ページの離脱率の改善
  • サイト全体の速度とパフォーマンスの向上

サイト改善により、ユーザーエクスペリエンスが向上し、購入を完了せずにサイトを離れる「カート放棄率」が低下。その結果、Webサイトを訪れたユーザーのコンバージョン率を40%増加させることに成功しました。

4.サブスクリプションプロセスの改善

Webサイト上ではサブスクリプションサービスの提供も行っていましたが、単発の購入を希望する顧客向けの選択肢が不足しており、定期購入を希望しない顧客の購入意欲が下がっていました。

また、サブスクリプションサービスで商品が提供される頻度や期間が、実際にユーザーが商品を使用する頻度に合っておらず、混乱を招いているという問題も生じていました。

そこで、顧客の悩みは何かを改めて考え、商品提供で改善できるポイントがないかを探り、下記2点の改善を実施しました。

  1. サブスクリプションサービスにおける商品お届け期間をユーザーの使用状況に合わせられるよう変更
  2. 単発での購入する際の選択肢を分かりやすいものに変更
画像出典:Droplette公式 Collagen Hydrofiller Refill Capsles

これらの改善によって、Webサイト上での注文プロセスが明確かつスムーズになり、顧客満足度の向上とサイト全体のコンバージョン率が向上しました。

5.ユーザージャーニーの作成

Webサイトを訪れた新規顧客に対し、Dropletteが提供する独自のスキンケアソリューションを深く理解してもらうために、ユーザージャーニー*を導入しました。

導入の過程で、まずは潜在顧客に対し商品の特徴や使い方を理解してもらい、顧客自身が自分の肌悩みや求める効果を認知し、最適な商品を選べるよう導くためのアプローチを見直しました。

顧客が自分の肌の悩みや求める効果を自ら見つけられるようサポートするようになった結果、顧客が最適な商品を見つけやすくすることに成功しました。

*ユーザージャーニー:顧客が商品を認知してから購入に至るまでの一連のプロセス

6.オンライン上での肌診断

画像出典:Droplette公式

Dropletteは、オンライン上で肌診断を受けられるサービスを提供しています。

このサービスは、ユーザーが自分の肌悩みや肌の状態についていくつかの質問に回答することで、個々の肌質や悩みに合った最適なスキンケア商品をおすすめしてくれるというものです。

パーソナライズされたアプローチによって、顧客は自分の肌に合った商品を迷わず見つけ出すことができ、より効果的なスキンケアが可能となります。

このアプローチによって、顧客体験をパーソナライズでき、顧客との関係を強化できます。また、実際の肌悩みや課題に応じた商品を提供できるため、商品の販売促進にも効果的です。

7.口コミとビフォーアフター写真の掲載

画像出典:Droplette公式

Dropletteでは、実際の顧客の体験談や商品使用前と使用後を写したビフォーアフターの写真を公開し、製品を使用することで得られる効果を示しています。

口コミやビフォーアフター写真の掲載は、新規顧客が商品を購入する前に、実際に使用した方の意見や結果を目で見て確かめられるため、商品への信頼性を高める効果があります。

特にビフォーアフターの写真は、商品が実際に肌悩みを解決できると視覚的に伝える強力な手段であり、効果を疑うユーザーをも納得させられるでしょう。

そのため、口コミやビフォーアフター写真の掲載は顧客の購買意欲を高められる、効果的なマーケティング手法だといえます。

Dropletteの成功要因

Dropletteの成功要因は、独自の技術に基づく製品開発と科学とテクノロジーの融合、そして顧客ニーズに合わせたマーケティング戦略にあります。

革新的なマイクロインフュージョン技術を活用し、肌の奥深くまで美容成分を届けることのできる商品を開発し、新たなサービスを生み出し、スキンケア領域における新たな可能性を切り開きました。

また、ユーザーエクスペリエンスを意識したサイト改善やオンライン肌診断など、顧客ニーズに合わせたサービスを提供し、個々の肌悩みに寄り添うことで顧客満足度を高めています。

これら複数の要因が組み合わさり、Dropletteは市場での成功を収めているといえます。

まとめ

Dropletteは独自の商品と先進技術を使っているだけでなく、様々なマーケティング戦略を通じて商品の認知度を高め、販売数を伸ばしています。

顧客は、自身によりパーソナライズされた情報を届けられ、それが自分の悩みに合致したときに商品の購入を決めるものです。

今回紹介したような、肌診断サービスや顧客状況に合わせたメールマーケティングなどの1人ひとりに適した情報提供は、今後ますます重要となっていくでしょう。

<参考記事>

Droplette公式サイト

About Droplette

Droplette Our Story

How Two MIT Grads Created A Painless Mist To Repair And Rejuvenate Skin Without Needles Or Creams

From a kitchen table to NASA Funding: Story of Droplette and launch of second-gen device

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